プロジェクトの概要

プロジェクトの目的

100年、200年と「健康な山」が維持されるために

「新しい林業のカタチ」始まりました

スギ・ヒノキの人工林を切ったあとの山が新しいフィールドに生まれ変わる。

「木のシアワセ視点」で林業を再構築

木や植物、動物がストレスなく元気に生きている山。健康な山で生きている木は「シアワセ」だとわたしたちは考えます。そんな新たな視点の林業をテストフィールドで展開しています。

樹種の多様性、関わる人の多様性で実施

本プロジェクトは平成25年から温めていた企画で、賛同者を得るために口頭説明や小さなイベントを通して主旨の説明を行ってきました。令和2年に①プロジェクト実現のために必要なテストフィールドの下地が整ったこと ②持続可能な社会環境を目指す活動(SDGsや脱炭素社会etc)に対して人々の意識が高まってきたこと ③コロナ禍で林業をはじめとする地方の仕事に注目が集まってきたことなどを踏まえ、賛同者らと一緒に本格的に進めています。

これまでの林業。それゆえの課題。

林業のまち「久万高原」は、変化と対応が求められている。

(1)愛媛県久万高原町の林業


・明治初期からスギ・ヒノキの植林が始まり、現在では86%が人工林。
・愛媛県内での建築用供給率は、40%を超えている。

(2)木材業界のいま


・全国的な住宅着工数の減少により、既存のマーケット(新築一戸建てetc)が縮小。
・反対に高度経済成長期からの人工林拡大で、伐期を迎えた木が山にはたくさんある。
・原木(丸太)を加工する製材所は、年々大型化し、大量生産によって、価格競争と戦っている。
・大型化に対応できない小規模製材所は廃業となったところも多い。
・それでも、海外で生産された製品(主に建築用の集成材)には、価格も量もかなわない。
・内地材(日本の木)の需要は高いが、山から安定して出荷されない。

(3)山側の問題


・森林所有者の高齢化や世代交代によって、山に関わる人が減少し、放置山林が増加。
・自然植生でない人工林では、育林コストがかかり、事業として採算がとれない。
・育林や伐採作業などに携わる人材不足・
・いろいろな技術開発(伐採方法や機械)が進んでいない。
・原木(丸太)の流通システムが十分に機能していない。

新しい林業の考え方とは

次の世代につなぐ、多様な人材と一緒につなぐ

◆木のシアワセ視点とは(木のシアワセ視点とは)

・多種多様な樹種の森
・多様な生態系が存在する森
・環境保護意識の高い企業や人々が増える

◆たくさんの仲間がいて、見守ってもらい、傍にいる人たちも幸せ

・自然を壊さない
・範囲でネイチャーフィールドとして人も利用できる森
・林業関係者のみでなく、多様な人々が見守り触れ合う林業へ